平成29年第3回定例会(平成29年9〜12月) - 10月25日−03号










平成29年第3回定例会(平成29年9〜12月) - 10月25日−03号

△開議
     平成29年10月25日午後2時1分開議
◆71番(床田正勝君) 決算特別委員会に付託されました報告第12号、平成28年度大阪市自動車運送事業会計決算報告について外9件に関する審査の結果と経過の概要を御報告申し上げます。
 本委員会は、去る9月13日の本会議において審査の付託を受けて以来、昨日まで6日間にわたり慎重かつ熱心なる審査を行いました結果、お手元に配付いたしております報告書のとおり、報告第12号ないし第18号の決算報告7件はいずれも認定すべきものと、また議案第128号ないし第130号の議案3件はいずれも原案を可決すべきものと決した次第であります。
 以下、委員会における質疑応答の概要につきまして重点的に御報告申し上げます。
 まず、交通事業についてでありますが、高速鉄道事業会計の決算見込み公表後に損失額が増加した理由や、株式会社化に向けた組織体制の強化について質疑がありました。
 これに対して理事者から、高速鉄道事業会計については、自動車運送事業の終結に当たり、自動車運送事業会計への出資金296億円は残余財産なしで処理し、貸付金約206億円は返済免除とすることから、多額の負担を負うこととなっている。これらの負担については平成29年度の事業終結の際に補正予算により損失処理するものと考えていた。しかし、監査委員より、交通事業の廃止条例案の可決により出資金、貸付金が回収できないことが確実となった平成28年度末時点で、これらの引当金等を損失として計上する必要があるとの強い指摘があったことから、平成28年度決算にこれらの損失額を計上したものである。あわせて監査委員より、組織内部のガバナンスが有効に機能していないという指摘があったので、指摘の趣旨を真摯に受けとめ、株式会社としての内部統制機能を貫徹させるべく、組織内部の体制を強化するとともに、会計に携わる職員の民間企業会計への習熟度をより高めることで的確に財務状況を把握し、ステークホルダーへの説明責任を果たせるよう努めていく旨答弁がありました。
 また、地下鉄駅への可動式ホーム柵の設置についてただされたのに対し、理事者から、平成28年8月に東京メトロで発生した視覚に障害がある方の転落事故を受けて、国と鉄道事業者などで構成する検討会が立ち上げられ、ホームの整備などに関する中間取りまとめが出された。その中で、整備条件が整った利用人員が10万人以上の駅においては、原則平成32年度までにホーム柵を設置すること、整備条件を満たせずホーム柵を設置しない場合はソフト面での対策を重点実施することなどが示されている。これを受けて本市でも平成31年度までに谷町線の東梅田駅と堺筋線の堺筋本町駅に新たにホーム柵を設置していく。御堂筋線については10万人以上の駅が7駅あるが、ホーム柵の設置により輸送力が落ちるという課題に対して、整列乗車促進シートの設置などで乗降時間の短縮に取り組んでいるところであり、中長期的な取り組みとして御堂筋線全駅へのホーム柵の設置を目指していく。また、ホームからの転落者の6割を占める飲酒者等の落下を防ぐため、可動式ホーム柵の未設置駅については、ベンチの向きを線路に対して直角に変更するなど対応を進めていく旨答弁がありました。
 次に、水道事業についてでありますが、工業用水道事業の収益確保や今後の方向性について質疑がありました。
 これに対して理事者から、平成20年のリーマンショックによる急速な景気悪化などの影響を受けて大幅に需要が減少しており、段階的にダウンサイジングを進めてきた。平成28年度では1日最大給水量が約8万5,000立方メートルと、ピーク時の5分の1を下回っている状況である。減少し続ける需要に対して、地下水利用者に対しては揚水機の更新のタイミングでPR活動を行い、工業用水道への転換を促すとともに、企業誘致説明会において工業用水道の紹介パンフレットの配布を依頼するなど、新たな需要者の獲得に向けて取り組んでいく。今後、浄水施設や管路の老朽化に伴い多額の整備費用が必要となるなど厳しい経営状況が続くことが見込まれる中、将来にわたりサービスの提供を安定的に継続するため、中長期的な経営の基本計画となる経営戦略を平成29年度中に策定し、その中で今後10年間の収支見通しや目指すべき取り組み目標などを盛り込んでいく旨答弁がありました。
 次に、中央卸売市場についてでありますが、経常損益の収支改善や本場の喫煙対策について質疑がありました。
 これに対して理事者から、施設の解体撤去などによる特別損失を除いた経常損益は約6,200万円の剰余となり、25年ぶりに剰余となった。その要因としては、減価償却費や支払利息が逓減したことに加え、光熱水費が大きく減少したことによるものであり、経費の約3分の1を占める光熱費の削減を図るため、節電対策や太陽光発電による電気供給に取り組むとともに、電力消費の主流である市場内事業者等の協力を得られたことが大きい。さらに、平成28年度の電力調達において競争性が働いたことから、前年度よりも入札額で12%の減額ができたことや、入札電力単価に付加されている燃料費調整額が大幅に減少したこともあげられる旨の答弁がありました。また、本場の喫煙対策については、安全で安心な生鮮食料品を安定的に提供するという重要な社会的役割を担っている中央卸売市場においては、受動喫煙防止対策の徹底が求められていることを十分に認識し、分煙を周知するチラシ配布やポスター掲示、場内放送などを実施している。今後も、卸・仲卸業者などの市場内事業者との連携を図りながら、これらの対策に引き続き取り組んでいく旨の答弁がありました。
 次に、港営事業についてでありますが、夢洲へのIR、万博誘致におけるインフラ整備の考え方や津波対策について質疑がありました。
 これに対して理事者から、夢洲におけるIRの実現や万博の開催は、臨海部の活性化の起爆剤となり、大阪ひいては関西の発展に大きく寄与することが期待できるものである。このため港湾局としても実現に向けて積極的に取り組んでいる。これに関連する道路や上下水道などのインフラ整備については、IRや万博の成否の結果を受けた土地利用の需要の状況を見定めながら、収支のバランスにも配慮しつつ、開発に合わせて段階的に進めていく。また、南海トラフ巨大地震に伴う津波については、国が設定した震源モデルを使って大阪府がシミュレーションを実施している。それによると、万博開催時の夢洲の地盤は津波より四、五メートルの余裕高さが確保されており、護岸直背後のごく一部では浸水があるものの、その背後の盛土上にあるIR予定地や、万博を予定している国際観光拠点に津波が遡上することはないとされ、安全性は十分に確保されている旨の答弁がありました。
 次に、下水道事業についてでありますが、クリアウォーターOSAKA株式会社の状況や、公共施設等運営権制度の導入についての質疑がありました。
 これに対して理事者から、平成28年3月の附帯決議を踏まえ、本年4月からクリアウォーターOSAKA株式会社への包括業務委託を実施しているところであるが、同社は本市から技術・ノウハウを引き継いでおり、下水管渠から下水処理場まで施設全般を対象に運転管理や施設保全、修繕までトータルの維持管理を担うことができる。この強みを生かして、下水道の維持管理という公共性の高い業務に関連して、技術者不足等に苦慮する他の自治体のニーズを酌み取りつつ、自治体が発注する包括業務委託等の受託を目指していく。そのため、同社の特性を生かせるようなビジネス案件につながることを期待し、本市周辺の自治体に出向いての市場調査や民間企業との連携パートナーシップ協定の締結を進めるなど、潜在的な需要の掘り起こしに努めている。また、運営権制度の導入については、国庫補助などを含めた財源の確保や所有する老朽施設の故障に基づく事故が発生した際の行政と運営権者とのリスク分担の課題について整理を行い、国などの関係部署との協議や市独自の検討を精力的に進め、これらの課題解決に努めていく旨答弁がありました。
 以上のほか、本委員会においては、地下鉄の火災対策、地下鉄路線別ビジョン、BRTの社会実験、大阪周遊パスの無料入場施設への配分額、関西国際空港と伊丹空港を鉄道で結ぶネットワークの形成、ICカードの定期券サービス及びポイントサービス、地下鉄中央線の終発延長、地下鉄事業民営化後の新会社における外部人材の活用と役員報酬、地下鉄駅構内の授乳室の整備、可動式ホーム柵設置とダイヤ改正との関係、配水管工事の不正に関する通報、水道局におけるICT活用、中央卸売市場本場の機能向上に向けた施設整備、元なにわの海の時空館の利活用、港湾施設等の提案型ネーミングライツ、大阪港湾連携会議、クルーズ客船の誘致、夢洲埋立事業の収支見通し、平和な大阪港としての発展、国による下水道事業への補助金削減の検討状況などについて質疑がありました。
 以上、本委員会においては、各事業の経営状況や事業運営に関する具体的な議論を中心に、さまざまな角度から真摯かつ活発に質疑が交わされた次第であります。
 以上、簡単ではありますが、決算特別委員会の審査の報告といたします。御清聴ありがとうございました。