平成18年第1回定例会(平成18年3月) - 03月30日−05号 - P.101

◆42番(床田正勝君) 財政総務委員会に付託されました議案第146号、平成18年度大阪市一般会計予算外19件の審査の結果と経過の大要について御報告申し上げます。
 本委員会は、去る3月8日の本会議におきまして諸案件の付託を受けて以来、実地調査を含め8日間にわたり慎重かつ熱心な審査を行いました結果、お手元に配付の報告書に記載のとおり、議案第169号については修正可決、残余の案件については附帯決議を付していずれも原案を可決すべきものと決した次第であります。
 以下、委員会における審査の概要を重点的に御報告いたします。
 まず、財政問題について、平成18年度予算における市政改革マニフェストの数値目標の達成状況や、財政構造の健全化に向けた取り組みについて、多くの委員から質疑がありました。
 これに対して理事者は、平成18年度予算においては、経常経費のうち人件費については、特殊勤務手当及び給料の調整額の見直し、職員数の削減などにより87億円、3.0%の削減、経常的施策経費及び管理費については、指定管理者制度の導入などにより85億円、4.8%の削減となり、経常経費の当面5年間の削減目標である900億円、20%に対して、172億円、3.7%の削減となっている。
 一方、投資的経費については、選択と集中による事業の重点化やコスト縮減の取り組みによる公共工事費用等の縮減などにより、5年間で1,100億円、25%の削減目標に対し、515億円、11.7%の削減、起債発行額は、5年間で714億円の削減目標に対して347億円の削減となっている。投資的経費及び起債については、削減目標のおおむね半分まで達成しており、起債残高は全会計ベースで戦後初めて減少に転じたところである。これによって、いわゆる大阪市の借金総額は5兆5,187億円となり、前年度に比べ478億円の減となった。
 特別会計の改革については、各会計を一元的・統括的に管理するシステムを早急に確立し、財政運営の効率化と会計内容の明確化を図るため、この4月に関係局が参加する特別会計プロジェクトチームを立ち上げ、その体制のもとで、財務状況や生産性等の観点から会計の状況を明らかにするガイドラインを作成するとともに、各会計の健全化に向けた取り組み内容の精査と進捗管理を行っていく。
 さらに、漫然とした補助金支出は財政構造の硬直化につながることから、補助金の見直しについてもこれまで以上に努力することが必要であり、今後、外部の有識者の意見も得ながら早急に検討を開始し、大阪市にふさわしい補助金等のあり方、全体戦略の方向性について、できるだけ早期に整理をしていきたい。また、平成18年度予算をベースとした中期収支概算については、遅くとも5月の連休明けには公表するとともに、不確定要素として織り込めていない負の遺産処理に要する経費については、今後の負担見込みの全体像を18年度中に算定した上で、順次、優先順位を明らかにして、個別の処理策を織り込んだ中期収支概算を公表していきたい旨、答弁されました。
 次に、市政改革の推進体制について、情報公開・透明性の確保の観点から多くの質疑がありました。
 これに対して理事者は、市政改革推進会議は、市政改革の進捗状況を監視し、意見をいただくために設置したものであり、会議の公開・非公開については、本来、審議内容を勘案した上で委員の意見により決定するものである。第1回の会議ではプレスにのみ公開する形となったが、今後は、公開を視野に入れて、各委員の意見を集約していきたい。
 また、平成17年度における市政改革本部経費の大幅な増額については、専門委員を18名に増員したことや、事業分析を徹底して行うなど、予算で当初想定していた内容と実際の執行に差が生じたためであり、一定やむを得ないとはいえ、今後、当初の方針を大きく変える場合には議会への説明が必要であると考えている。事業分析の委託先については、専門的な能力を有するとともに、市政改革本部員との密接な連携のもと、限られた時間の中で迅速に対応できることが必要であり、随意契約にならざるを得ないと考えているが、市政改革の取り組みの透明性をより一層確保する観点から、外部の専門家に業者の能力や契約金額の妥当性を検証していただくなど適切に対応していく。
 さらに、外部委員の報酬については、条例で上限を定め適正に執行していることから、これを公開しても委員の方々の権利・利益を不当に侵害するおそれはないと考えており、市政運営の透明性を高めるためにも18年度から公表していきたい旨、答弁されました。
 次に、指定管理者制度の導入に関する問題点についてただされたのに対して理事者は、制度の趣旨を各局が理解することに時間を要したことは、大変申しわけなく思っている。18年度中には、選考方法や選定結果の公開のあり方など、全市統一的な基準となるガイドラインを策定していきたい旨、答弁されました。
 次に、土地の有効活用の促進と旧同和事業の未利用地の状況について質疑がありました。
 これに対して理事者は、未利用地については、資産流動化プロジェクトチームで土地の取得理由や遊休化に至った経過等の把握・分析を行い、平成18年度には(仮称)第三者委員会を立ち上げ、売却すべきもの、事業用地として確保すべきもの、転活用すべきもの等への再精査を実施することにより、活用・処分方策の判別を的確・迅速に行い、活用や売却促進に努めていく。
 旧同和事業の未利用地については、精査の上、平成17年度から、処分予定地については要件が整い次第、順次処分に着手しており、実務的な作業もあるが、平成19年度を目途に、原則として一般競争入札により処分を図っていきたい。また、社団法人大阪市人権協会に対する管理委託については、未利用地への不法投棄や不法駐車などの面で一定の役割を果たしてきたが、今日的な状況を踏まえ、収入確保の観点から管理委託経費の精査を行い、市民の理解が得られるよう、より効率的な運営を図っていく旨、答弁がありました。
 そのほか、人権協会に関連して、法人格を持たない地域人権協会への本市や監理団体からの委託事業についてただされたのに対して理事者は、適正な事業執行と市民への説明責任を果たすためにも、早急に見直しを進めていく旨、答弁されました。
 最後に、職員等の公正な職務の執行の確保に関する条例案の内容や要望等記録制度について、多くの委員から質疑がありました。
 これに対して理事者は、今回の条例案は、職員の公正な職務の執行を徹底するため、新たに公益通報制度と、従来要綱で定めていた不当要求行為対応について規定し、法令遵守と不正防止のための仕組みづくりを行うもので、何が不適正であり、社会的妥当性を欠き、違法な行為につながるものであるかについては、外部の専門家による公正職務審査委員会の判断を求めることとしている。4月からこの委員会を即座に立ち上げられるよう、大阪弁護士会及び日本公認会計士協会近畿会に委員候補者の推薦を依頼していた。候補者の氏名を先に公表したのは、一部マスコミ報道が先行したこと及び情報公開制度上、非公開とする理由がないことからである。その意に反して、あたかも人選が決定したかのような伝わり方になったことについては、大変申しわけなく思っている。
 また、要望等記録制度については、行政にはさまざまな要望等が寄せられるが、処理すべきものは直ちに処理し、検討を要するものは十分な検討を行い、公正性に欠けるものについては毅然とした態度で臨むなど、適切な対応を行うことが重要である。こうした要望を組織としてしっかりと受け付けて対応していくという趣旨であり、現在、その手続について具体的な検討を進めている旨、答弁されました。
 以上のほか、本委員会におきましては、行政における優先課題である危機管理・防災対策について、さらには区政改革、市税事務所について多くの質疑がありました。
 そのほか、大阪市の現状と将来像、給料の全額振り込みの拡大、2号職員の一元管理、行政区の単位・24区体制の見直し、各局の経営方針案の内容、区役所における就業支援体制の整備、府市連携について、姉妹都市提携50周年記念事業としての「文楽」のサンフランシスコ公演、人権施策の構築、雇用施策推進基金の活用、市長公館の名称を「大阪市公館」とする提案、公募型指名競争入札における指名業者の事後公表について、職員5,000人削減の目標設定の考え方、福利厚生制度等改革委員会における天下り調査の対象範囲、グループファイナンスによる損失と同事業の見直しについてなど、さまざまな観点から活発な質疑が交わされた次第であります。
 本委員会では、冒頭申し上げたような経過で徹底した審査を進めてまいりました結果、付託案件のうち議案第169号、職員等の公正な職務の執行の確保に関する条例案については、第25条第2項中「学識経験者その他市長が適当と認める者のうちから市長が」を「市長が、学識経験者その他適当と認める者のうちから市会の同意を得て」に改め、同条第4項中「再任される」を「1回に限り再任される」に改める。附則に次の1項を加える。「3 第25条第2項の規定による委員会の委員の委嘱のために必要な行為は、この条例の施行前においても行うことができる。」との修正可決、残余の案件については、「1.本市の貸付金、委託料、補助金等については、その支出手続や内容の適正化とともに補助効果等を十分に検査・検証できる機能の強化を図り、その経過及び結果の情報公開に努めること。2.職員の福利厚生制度の見直しにより生じた財源やそれに伴う返還金の使途については、今後は公債償還基金に積み立てるだけではなく、市民サービスの向上に資する施策も含め、市民生活への還元についても考慮すること。3.民間委託や民営化、独立行政法人化等の経営形態の変更に伴って生じた職員については、雇用施策の充実、NPO・ボランティア支援施策等、本市の抱える行政課題の解決に資するよう有効活用すること。4.本市職員は、市民の信頼を得るため綱紀粛正に努めること。」との附帯決議を付して、いずれも原案を可決すべきものと決した次第であります。
 以上、本委員会における主な質疑応答の概要を御報告申し上げましたが、詳細につきましては、後日調製配付されます速記録に譲ることとし、簡単でありますが財政総務委員会の審査の報告といたします。