平成16年5月定例会常任委員会(民生保健) - 05月18日−01号

◆床田正勝委員 国保会計について、何問かお尋ねします。
 この国保会計の財政状況を拝見しますと、平成6年度以降、毎年赤字決算が続いておられ、先ほどの局長さんの御説明によりますと、15年度も約28億円の単年度赤字が生じる見込みで、累積は 339億円の額になるということであります。
 そこでまず伺いますけども、15年度も医療給付費などの伸びを上回る保険料改定を行い、収支改善に努めてこられたにもかかわりませず、単年度収支がこのように赤字になった原因を、まずどう分析されてるのか伺います。
◎谷井健康福祉局生活福祉部保険年金課長 お答えいたします。
 国民健康保険事業会計の収支状況につきまして、平成15年度は、単年度約28億円の赤字が見込まれておりますが、その要因といたしましては、大きく分けまして5点ございます。
 まず1点目でございますが、現時点におきまして、保険料収納率が昨年度を約1%下回って推移しており、この収納率の減少に伴い、約8億円の歳入不足が生じる見込みでございます。
 2点目といたしまして、賦課不足を解消するため、保険料を改定するなど、本市国保財政の健全化に向けた事業運営努力により、国からの特別調整交付金の交付が受けられたことにより、約5億円の収支改善が図られましたこと。
 3点目といたしまして、平成14年度の収納率が調整交付金の減額基準を下回ったことによりまして、約22億円の減額措置が行われましたこと。
 4点目といたしまして、平成7年度と8年度に保険料の据え置き、あるいは軽減措置を行ったことによる財源不足額約19億円が、依然として解消しておりませんこと。
 5点目といたしまして、平成14年10月の医療保険制度改正によりまして、退職被保険者に係る老人保健医療費拠出金の見直しが行われ、退職者医療制度の負担が、従来の2分の1から2分の2に変更されましたが、これに伴います療養給付費交付金の交付増が平年度化されましたことによりまして、約16億円の収支改善効果がございました。
 これらの結果、なお一部流動的な要素もございますが、平成15年度の収支につきまして、約28億円の赤字となるものと見込んでおります。以上でございます。
◆床田正勝委員 ありがとうございます。
 28億円に至る原因が、大きく5つに分かれてというふうに分析をされておられますけども、この国保事業は社会保険方式で運営されてますんで、間違いなく歳入の基本は保険料であろうかと思います。
 現実には困難かもしれませんけども、昨年、質疑の中で、仮に 100%収納できれば、 140億円収支が好転して、数年すれば、今ある赤字が解消できるというような質疑をたしかさせていただいたと思うんですけども、この収支改善のためには、保険料を改定するだけではだめで、収納実績の改善も重要な課題やと思ってます。
 そこで、訪問徴収ですとか、短期有効期限被保険者証、さらには資格証明書の活用ですとか滞納処分の執行などの徴収努力をされておられますけども、なかなか残念ながら抜本的な解決というとこまではいっておりません、努力をしていただいておるものの。
 大阪市では、平成13年2月に保険料業務センターを立ち上げていただき、休日・祝日にも恒常的に対応していただける徴収体制を構築しておられますが、その後においても、なかなか収納率の回復が図られていない中、昨年の5月市会、ちょうどこの場で、今後どのように収納率向上を図るための効率的・効果的な徴収体制を整備していくのかという質問をさせていただきました。
 その中で、平成16年度の早期には、平成15年度実施状況などの検証を行い、徴収体制の再編案を策定するとともに、再編に係る準備を行い、平成17年度には効率的・効果的な徴収体制を確立していきたいという御答弁をいただいたところであります。
 そこで、既に再編案の策定に向けていろいろ準備を進めておられることかと存じますけども、検証作業の過程で明らかになっておる現行の徴収方法の問題点などについて、あれば聞かせてください。
◎谷井健康福祉局生活福祉部保険年金課長 お答えいたします。
 国民健康保険財政にとりまして、保険料は基本的な財源でございまして、委員御指摘のとおり、保険料収入の確保を図ることは、保険者として最大の課題であると十分に認識しております。
 現在、効率的・効果的な徴収体制を確保してまいりますため、保険料業務センターを設置して以降、徴収体制について検証作業を進めており、現時点におきまして整理できております問題点について申し上げますと、保険料業務センターでは、休日・夜間を中心に、電話や訪問による督励を実施し、世帯の実情把握や納付督励を一定進捗させることはできましたが、滞納世帯は年々増加している実態にございます。
 今後につきましては、接触できた世帯を、いかに納付につなげていくかが今後の課題と考えております。
 また、滞納世帯が増加している原因といたしましては、若年層を中心に、保険制度に対する理解不足などにより、納付意識が希薄な方が増加傾向にありますことや、納付書による納期内納付率が年々低下している状況にございますこと、安定して収入確保ができる手段でございます口座振替の加入率が近年逓減傾向にあることなどがあげられます。
 さらに、現行徴収方法では、保険料業務センターにおける納期失念督励を除き、納期経過後2カ月目からの滞納整理業務となっておりますことから、短期間に完納に結びつけることが困難な状況となっておりまして、未収保険料の早期対応の強化が重要な課題であると考えております。
 一方、特別な理由もなく滞納が累積している世帯に対しましては、証返還処分や滞納処分を一層強化してまいる必要があると考えております。以上でございます。
◆床田正勝委員 ありがとうございます。
 現行の徴収方法の問題点といたしまして、保険制度、保険料について、被保険者にわかりやすく、きめ細やかな説明をすることにより納付意識を喚起する必要があること、また、未納が発生したときには早期対応が必要であること、口座振替の加入率が低下している、また、納付書により納付されている方は納期内の納付率が低いということを御説明していただきまして、よく理解できたんですけども、この口座振替による納付方法というのは、既に市民生活に溶け込んでまして、一定のセキュリティーの問題がひょっとしたらあるかもしれませんけども、市民のライフスタイルには対応できて、安定して確実に納付できる手段としては大変有効ではないかと考えております。
 よその自治体でされてるというふうに聞いたんですけども、口座振替加入率を向上されるに当たって、報奨金などをされると。この報奨金がいいか悪いかどうかはまた別にして、こういうことがあるということだけなんですけども、報奨金をされておられるような自治体もありますんで、それに倣う倣わへんは別にしまして、何かそういうアイデアをもって口座振替を進めていくような方向を検討されてもええかと思います。
 これまでの検証作業で、現行の徴収方法の問題点が一定整理されまして、今後の進むべき方向性が明らかになってきたのではないかと思いますけども、今日的状況に適合した、新しい徴収対策をどのように構築していかれようとされているのか伺います。
◎谷井健康福祉局生活福祉部保険年金課長 お答えいたします。
 今後の徴収方法のあり方といたしましては、未収を発生させない対策、未収が発生した世帯に対する早期督励、滞納が累積した世帯への対策の強化などが重要であると考えております。
 まず、保険制度や保険料納付への理解を深めますため、加入時における制度説明や納付相談を強化するとともに、新規加入世帯から、順次、安定して収入が確保できる手段であります口座振替を原則とした納付方法に改めてまいる必要がございます。
 また、既に加入されている世帯につきましても、口座振替の加入率の向上が不可欠であり、委員御指摘の点も踏まえまして、高い口座加入率を維持している他の市町村の実施状況等も参考にしながら、加入率の向上方策について検討してまいりたいと考えております。
 次に、未納となられた世帯に対しましては、市民のライフスタイルに柔軟に適応しながら、納期経過後、速やかに訪問による徴収を実施していくことが必要でございます。
 一方、滞納が累積している世帯に対しましては、世帯の実情を十分把握を行った上で、証返還処分や滞納処分を、より一層厳正に執行してまいる所存でございます。
 以上のような方向性をもちまして、徴収体制の変更に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。
◆床田正勝委員 ありがとうございます。
 徴収体制の再編に向けて、今後のいろいろな方策を伺ったわけで、ぜひ実現していただきたいわけでございますけども、それはちょっと話置いておきまして、今、大阪市においては、毎年保険料を改定しまして、一般会計からは 500億近い繰り入れを行いながらも、依然として赤字体質から脱却できてません。
 また、毎年の改定によって、市民の方々の保険料の御負担も少しずつ年々重くなってきてます。このままでは、制度の存続すらも危ぶまれる危機的な状況になりつつというか、もう既になってます。
 この国民健康保険を初めとして、医療保険制度全般について、これからの高齢社会を展望して、長期的に安定したものになることを大前提として、国民健康保険と被用者保険との制度間を通じた一本化などの抜本的な改革が不可欠である、急務だろうと考えます。そうすれば、制度間における給付と負担の不公平も解消しますし、事務的にも効率化が図られます。
 国においても、給付割合については、既に各制度間を通じて7割を基本に統一されておられますし、また、平成15年3月には、医療保険制度体系及び診療報酬体系に関する今後の改革の基本的な方向を示す基本方針が示されまして、既にその方向に向けた具体的な検討が進められております。
 国民健康保険、これは市民の健康の保持・増進に欠くことのできない重要な事業であり、運営の安定化・健全化は極めて重要な課題であります。
 国民健康保険の置かれている今日的状況を踏まえ、今後どのように徴収体制を再編して、事業運営に取り組んでいかれるおつもりなのか、改めまして決意のほどを伺います。お願いします。
◎名倉健康福祉局生活福祉部長 お答え申し上げます。
 国民健康保険事業運営におきまして、保険料は最も基本となるべき財源でございまして、この事業を預かる私どもといたしましては、保険料収入の実績向上に向けた取り組みが最重要の課題と認識しております。
 収納率が年々低下し続けております現状につきましては、公平性の観点からも重大なことと思っておりまして、この間の検証を踏まえ、徴収方法の改善策を取りまとめ、平成17年度を目途に、効率的・効果的な徴収体制を確立するための再編成に強い決意をもって取り組んでまいりたいと考えております。
 また、現在、国におきまして、医療保険制度を、時代の状況に適合した持続可能で安定的なものとするため、抜本的改革について検討が進められております。
 先ほど委員の方からも、医療保険制度の抜本改革につきまして触れられましたけれども、本市といたしましても、国民健康保険事業を、市町村や被保険者の方々に過大な負担の増加を招くことなく、長期に安定して運営していける制度として再構築するためには、医療保険制度の一本化など、抜本的な改革がぜひとも必要であると考えているところでありまして、国に対しまして、その早期実現を、本市独自や、立場を同じくいたします14大都市民生主管局長会議等とも連携いたしまして要望しておるところでございます。
 今後とも、委員の皆様方の御協力もいただきながら、粘り強く要望を重ねてまいりたいと考えております。以上でございます。
◆床田正勝委員 ありがとうございます。
 ぜひ、一元化に向けて、あらゆるところへ要望していただきたいと思います。こちらの方も、党として、国の方にどんどん要望を上げさせていただきたいと思いますので、お願いします。
 ここで終わらせていただこうと思ったんですけど、1問、ちょっと別に、国保の今のお答えで、口座振替を原則としていただけるというお答えがいただけましたんで、ちょっと1問だけ御提案をさせていただきたいんですけど、この口座振替にしていただくことは、非常にいいことやと思います。
 それで、今、市民の方々は、国保を中心に、いろんな種類の国税、市税、税金を払っていただいております。この税金の体制については、国の各省庁ですとか、大阪市の各局それぞれの、言葉がちょっとあれなんですけど、縦割りの業務の中で、いろんなところから請求が行くわけなんですけども。これは制度上、この制度の内容を初め、さまざまな仕組みがあるということは、それは一定理解できるんですけども、逆の立場、税金を納めておられる方々からの立場からすれば、それは、言葉がちょっと適切でないかもしれませんけども、行政の業務内容のあれであって、市民の方からしたら関係がないんですね、言ってみたら。ですから、国や行政サイドの一方的な言い分というふうに言わざるを得ないと思うんです。
 市民の方からしたら、今、ペーパーレスと言われている中で、領収書を集めるだけでも大変でございますよね、いろんな税金を納める中で。また、支払い時期も違います。本当にややこしいんですね。すごいわかりにくいと思うんです。
 当然、これ先ほど申しましたように、制度内容ですごい問題があって、壁があって、ハードルが高いのはわかってますけども、ぜひ局長に聞きたいんですけども、国税と市税、これを、例えば請求体制、市民の方への、国税、市税含めて、これが一本化されたら、市民の方、すごい楽やと思うんですけども、局長、どう思われます。ちょっとお願いします。
◎中山健康福祉局長 今、床田委員の方から、税、市民にとってわかりやすい、また納めやすい方法、いろいろと例を出しながら御指摘いただいたわけでございますけれども、先ほど担当部長の方からもお答え申し上げましたように、国民健康保険事業運営におきましては、保険料が最も基本となる財源でございまして、私どもも従来から収納率の向上につきまして、いろいろの観点から検討し、また、他都市の例も参考にしながら、収納率を上げるべく努めておるところでございますけれども、先ほどもお答え申し上げましたように、徴収方法の改善等につきましては、今年度中にまとめまして、17年度を目途に、効率的・効果的な徴収体制を確立するための再編成にも強い決意をもって取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
 ただ、国税と市税と、それと国民健康保険、この性格的な問題もございまして、すぐに一元化とかいうことはかなり難しいとは思うんでございますけれども、いずれにいたしましても、市民にとって納めやすいような、また、便利な収納体制につきまして、今後真剣に考えてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆床田正勝委員 突然申しわけございません。ありがとうございました。
 すごい前向きなお答えをいただきましたんで、ぜひそれに向けて検討していただきますように、よろしくお願いします。
 これで終わります。ありがとうございました。