平成13年1月臨時会常任委員会(民生保健) - 01月17日−01号

◆床田正勝委員 ただいま御報告いただきましたけども、今回の雪印の食中毒の事件につきましては、幸いにも亡くなられた方はいらっしゃいませんけども、被害に遭われた方はただいまの資料によりますと戦後最大の1万3,420名という広域的かつ大規模な食中毒になったことで、極めて残念であります。
 被害に遭われた方の中には、PTSD−−心的外傷後ストレス障害によっていまだに牛乳が飲めないなどの後遺症のために苦しんでおられると伺っております。改めて被害の深刻さを痛感する次第であります。
 ところで現在、被害に遭われた皆様方で体調はどうなっておられるのか大変心配するところですけども、把握されておられるのでしたら教えていただきたいと思います。
◎山中環境保健局健康推進部保健主幹 お答えさせていただきます。
 委員御質問の件につきまして、雪印乳業に確認をいたしましたところ、1月15日現在ではございますが、御指摘のPTSDやもともとの持病悪化のため治療に長時間要するというものが13件ございました。それ以外に、妊産婦の人でいまだに不安感を感じている人や補償の問題等でいまだに未解決という件数は66件でございました。以上でございます。
◆床田正勝委員 ありがとうございます。
 被害に遭われた方でまだ体調治られていない方の、一日も早い回復をお祈りいたします。それで、雪印乳業が今後も引き続き誠意をもって対応していただくよう、ここで改めて要望しておきたいと思います。
 ところで、昨年の6月27日の事件発生以来、市民を含めまして消費者の食品に対する不安が広がり、一日も早い原因究明が急がれる中、最終報告が出されるまでに6カ月かかりました。率直な気持ちといたしまして、なぜこのように時間がかかったのか、もっと早く原因究明ができなかったのかと残念であり、また疑問に思うところであり、市民の皆様も恐らく同意見であろうかと思います。
 関係者の皆様方が精いっぱいやっていただいたことは十二分に存じておりますけども、時間が6カ月かかってしまったということにつきましての御説明をもう一度改めてお願いいたします。
◎杉浦環境保健局保健所食品衛生監視課長 お答えいたします。
 今回の事件は、大阪工場製造の低脂肪乳等の製品によって被害が出たわけでございまして、当初は大阪工場に原因があるものとの判断から、製造ラインを中心に記録関係、温度管理、施設整備等の調査を実施しておりました。検査につきましても、飲み残し品や工場に保管されていた製品の検査や製造ラインの検査を実施するなど、幅広い角度から詳細な調査を実施しておりました。
 一方、大阪府警もほぼ本市と同時期に捜査に入り、業務上過失傷害を視野に入れて関係者からの事情聴取を含め、保健所と連携を図りながら原因究明を行っておりました。
 いずれにいたしましても、過去に類を見ない規模と社会的に大きな影響を及ぼした事件だけに、十分かつ慎重な調査が必要でありました。8月18日になりまして、大阪府警が押収しておりました雪印乳業大樹工場製造の脱脂粉乳から黄色ブドウ球菌が産生するエンテロトキシンA型を検出されましたことによりまして、調査の中心が北海道及び大阪府警による大樹工場に移ることとなりました。
 大樹工場の調査によって不測の停電事故があったこと、汚染された脱脂粉乳が廃棄されずに再び原料として使用されていたことなど、新しい事実が出てきたことによりましてさらに調査が必要となりました。
 このような状況の中で、北海道などの調査結果並びに大阪府警の指示によります大樹工場での各種再現実験などの結果がまとめられたのが12月になってからでございます。これを受けて12月20日に原因究明合同専門家会議が開催され、同会議から本市対策本部に最終報告が提出されたところでございます。以上です。
◆床田正勝委員 ありがとうございます。理解させていただきました。
 今回の事件が発生した当時、大阪工場で期限切れの製品の使用、再生乳の利用、屋外での作業など非衛生的な取り扱いが随分問題になり、原因も大阪工場にあるものと考えておられました。中間報告でも大阪工場のずさんな衛生管理も要因ではないかとされておりましたけども、今回の最終報告では関係がなかったとの見解が出されました。
 本市にとりまして、大阪工場との因果関係は極めて重要なことであり、また関心があるところであります。改めまして、今回の事件と大阪工場との関連について説明をお願いいたします。
◎杉浦環境保健局保健所食品衛生監視課長 お答えいたします。
 6月27日の事件発生以来、保健所によります大阪工場に対する集中的な立入調査によって委員御指摘のずさんな衛生管理が判明し、この調査結果を7月11日に大阪工場における衛生管理状況調査結果として報告させていただきました。この時点では、これらずさんな衛生管理は今回の食中毒事件の原因の1つとして検討しておりました。調査が進むにつれまして、菌の増殖要因としての大きなポイントであります製造工程での温度管理には問題がないことなど、事件の原因とずさんな衛生管理とを結びつける決定的な証拠がないことから、他に原因があるのではないかとの判断も視野に入れて調査を行っておりました。
 このような状況の中、昨年6月20日以降に大阪工場で低脂肪乳等の原料として使用されました脱脂粉乳のうち大樹工場で製造された特定のロットからのみエンテロトキシンA型が検出されたこと、さらに当該ロットの脱脂粉乳が大阪工場の低脂肪乳等の原料とされ、その製品からのみエンテロトキシンA型が検出されておりますことから、大阪工場のずさんな衛生管理と本事件の因果関係がないとされたところでございます。以上です。
◆床田正勝委員 ありがとうございます。
 ここまでの御説明いただきました中で、大阪工場が直接関係がなかったということが一定理解して、市民の方にもしていただけると思います。今回の事件によりまして、市民の健康と安全を守るためには、食中毒の防止対策が極めて重要であり、その具体的な対策として大阪市食中毒対策要綱の改正、公表のガイドラインの作成や業種別監視マニュアルの作成などが検討されておられると伺っております。これは大変意義のあることだと思っております。
 特に公表のガイドラインにつきましては、市長も前向きに検討していくと明言されており、本市が作成するガイドラインは内外から注目されております。事件の原因が判明していない段階での公表につきましては、基本的にはメーカーが積極的に情報提供をすべきであり、行政が公表するには難しい側面があることは考えられますが、現在検討されている具体的な内容について説明いただけるようでしたらお願いします。
◎山中環境保健局健康推進部保健主幹 お答えさせていただきます。
 今回の事件におきましては、原因食品が広域的に大量に流通しており、被害の拡大防止のために消費者への一刻も早い情報提供が求められておりました。当該製品が原因であるとの確定ができていない段階での情報提供につきましては、基本的には委員御指摘のとおりメーカーが積極的に情報提供して予防措置を講ずることが必要であり、これは食品メーカーに課せられた社会的責任ではないかと考えております。
 しかし、今回の事件のように、メーカーがその責任を果たさない場合には、原因が確定されていないとはいえ、一定の判断の中で行政が公表して被害の拡大防止の措置を講ずるべきであるとは考えております。
 現在、今回の事件を教訓により積極的な情報提供を目的にガイドラインの検討を行っているところであります。行政が報道提供する場合の判断基準といたしましては、事件との因果関係がどの程度なのかが大きなポイントとなってきます。
 このためには、できるだけ多くの情報入手が重要だと考えておりまして、具体的には同様苦情が複数届けられた時点で関係府県市に同様苦情が入っていないかどうか改めて確認するなどの情報入手に努めてまいりたいと考えております。また、メーカーに対しても当該工場に問いただすだけではなく、本社、支店などすべての関係機関にも確認を行ってまいりたいと、このあたりを今検討しておるところでございます。
 また、当該食品の原因としての可能性あるいは原因物質、患者拡大の危険性などを分析して、事件との因果関係が確定されなくとも相当高いとの判断ができた場合には、メーカーに自主的な公表を指導する一方、行政独自でも公表に踏み切る方向で検討を行っております。
 いずれにしましても、広域流通する食品事故にかかわる情報提供につきましては、影響が極めて大きいだけに十分検討を行い、従来よりも積極的な立場からの市民への情報提供を念頭にガイドラインの作成を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。
◆床田正勝委員 ありがとうございます。
 質問の中で6カ月も時間がかかってしまったことですとか、メーカーさんの対応の不備の点をいろいろ指摘しましたけども、それらをすべて念頭に入れていただいての今回のマニュアル作成だと、自民党としては評価をさせていただきたいと思います。
 今後は、今回の事件をいい意味で糧にいたしまして、局または保健センター、また関係の皆様方の総力を結集していただきまして、特に食品などの衛生面に関しましての管理体制を徹底していただきまして、こういうことが今後二度と起こらないようにどうぞよろしくお願いいたします。以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。