平成12年第1回定例会(平成12年3月) - 03月08日−03号

◆6番(床田正勝君) 私は自由民主党大阪市会議員団を代表いたしまして、平成12年度予算案並びに関連諸案件につきまして、磯村市長にお尋ねいたします。
 我が国の経済は、緩やかな改善が続いているものの、民間需要の回復力が弱く、依然として厳しい状況を脱しておりません。特に関西経済は、全国と比べても個人消費を中心に回復力が弱いと言われております。関西経済の地盤沈下が言われて久しくなりますが、このまま地盤沈下が続くと、福祉等、市民生活にも少なからず影響が出てくるものと思われ、21世紀を迎えるに当たり関西経済の活性化はまさに喫緊の課題であります。
 磯村市長も国際集客都市構想を打ち出され、関西経済の活性化に取り組んでおられますが、特にオリンピックの招致は大きなインパクトを持つものと考えます。オリンピック招致につきましては、西尾前市長に引き続き、磯村市長におかれましても初当選以来、自ら先頭に立って招致活動に取り組んでおられますが、我が自民党といたしましても最重要課題として取り組んでおります。
 先月24日に、スイスのローザンヌで開催都市正式立候補承認手続の説明会が行われましたが、それによりますと、8月末には正式な候補都市が決定され、いよいよ招致活動が本格化してまいります。まさに12年度はオリンピック招致にとって正念場の年になると考えます。市長は常々、オリンピックはまちづくりの延長線上にあるとおっしゃってますが、オリンピックを開催するにふさわしいまちづくりができているかという観点から、以下何点か質問をさせていただきます。
 まず、オリンピック招致についてお尋ねいたします。
 大阪市は、2008年第29回オリンピック競技大会の招致・開催を目指しており、本年1月25日、国際オリンピック委員会へ立候補届を提出いたしました。本市のほか、北京、クアラルンプール、バンコク、イスタンブール、パリ、セビリア、カイロ、トロント、ハバナの9都市が立候補しており、今後はこれら世界の有力都市と招致合戦が始まります。先月24日の説明会によりますと、8月末に正式立候補都市として承認されるまでは海外招致活動ができないため、国内の盛り上げに重点を置くことになりました。今こそ、何のためにオリンピックを大阪に招致するのかという原点に立ち返ってみる必要があると思います。
 オリンピックは、世界の若者たちが国境、文化、歴史、習慣を越え、スポーツを通じて平和の喜びを分かち合う祭典であります。オリンピック憲章には、「いかなる差別をも伴うことなく、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって相互に理解し」、「スポーツを通して平和でよりよい世界をつくることに貢献すること」がオリンピック精神であり、この精神を広めていくあらゆる活動がオリンピックムーブメントであるとされております。このオリンピックムーブメントの頂点に立つのが、4年に一度のオリンピック競技大会であります。オリンピックを招致する活動とは、この崇高なオリンピック精神を理解し、普及させる過程でもあり、その実現が市民の意識を向上させ、若者に夢と希望を与える大きな教育的効果をもたらすものであります。
 2008年大阪オリンピックが実現すれば、大阪の青少年に夢と感動を与え、世界の平和に貢献するのであります。それは、決して金銭で買えるものではありません。知名度の向上や経済効果も重要ではありますが、それ以上に大きな財産が得られると考えます。オリンピックのためのまちづくりではなく、まちづくりの延長線上がオリンピックであり、巨大開発など、そういった批判は全く理解に苦しむところであります。
 2008年大阪オリンピックは21世紀のモデルとなるオリンピックにしたいと市長はおっしゃってますが、招致活動そのものについても、オリンピックムーブメントの普及という崇高な理念に支えられた21世紀のモデルになる活動であるべきだと考えます。国際舞台のスタートラインに立った今こそ、オリンピックのすばらしさを原点に返って市民にアピールしていくべきであると考えます。また、そうすることにより、さらなる盛り上がりが期待できると考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。
 次に、市民スポーツの振興についてお尋ねいたします。
 本市では、スポーツパラダイス大阪の実現を目指し、市民一人一人が生涯を通じてスポーツに親しむまちづくりに向け、市民スポーツの奨励や施設づくり、国内外の競技大会の招致・開催に取り組んでおります。まさに大阪オリンピックの招致は、そのまちづくりの集大成であります。しかしながら、中央体育館や長居陸上競技場を初め、国際級スポーツ施設の整備が着実に進んできている反面、市民がスポーツと接するための取り組みに多少おくれを感じております。そのことがオリンピック招致の盛り上がりに影響を与えないかと心配しているところであります。オリンピック終了後、残ったものは第一級のスポーツ施設だけというのでは、いかにも寂しいと思われます。オリンピックを市民にとってより身近なものとするには、オリンピックを招致することにより、自分たちのスポーツ環境がいかに変化するかを実感できるような施策の新たな展開が求められているのではないでしょうか。
 学校のクラブの問題、指導者の問題、活動場所の問題など、さまざまな問題はあろうかと思いますが、例えばオリンピック招致を契機に、多くの子供たちがオリンピック出場を夢見ることができる、そんなシステムづくりができないでしょうか。また、そういった視点からの検討も必要だと考えます。スポーツ施設の整備とは異なり、難しい問題があることは十分承知をいたしております。しかし、施設整備に一定のめどが立った今、その施設を最大限に利用しつつ、より多くの市民がスポーツに参加できるシステムをつくっていかなければならないと考えます。また、その結果、一人でも多くの市民がオリンピックに参加でき、メダルを取ることができたら理想であり、ひいてはそれがさらなる市民スポーツの振興につながると考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。
 次に、小・中学生によるスポーツの祭典についてお伺いいたします。
 2008年のオリンピックにおいて、選手として、またボランティアなど運営面で活躍が期待されるのは、今の小中学生であります。その意味から、小・中学生によるスポーツの祭典には大きな期待を寄せております。私は、本市の小中学生が全員参加し、保護者や多くの市民の方々にも応援していただき、オリンピックの招致機運を大きく盛り上げていただきたいと考えます。小・中学生によるスポーツの祭典は、オリンピックを招致するための子供たちの一大イベントとして十分な成果が上げられるよう、実施計画を綿密に練り上げていただきたいと考えます。さらに、オリンピックへの夢と希望を子供たちに抱いてもらうことを何よりも大事にしていただきたいと考えます。そのためには、オリンピックを子供たちに身近なものとして感じてもらうことが必要であります。参加した子供たちに、これまで経験したことのない感激や楽しさ、臨場感を味わってもらうことが不可欠であります。2008年に大阪でオリンピックを開催したとき、このスポーツの祭典に参加した小中学生からオリンピック選手が誕生してくれたら、それが私の夢であり希望でもあります。そんな思いを持って、小・中学生によるスポーツの祭典に期待を寄せているところであります。
 子供たちの話題が小・中学生によるスポーツの祭典で持ち切りになるよう、思い切って取り組んでいただきたいと考えます。1つには、オリンピックのような華やかで印象に残る開会式を行うこと。2つ目に、オリンピック選手に出会い、身近に触れ合う場をつくること。3つ目に、オリンピックで使用を予定している国際級の大規模競技施設を使用し、子供たちにその雰囲気を味わっていただくこと。4つ目には、子供たちや保護者を初め、広く市民の関心を引きつけること。そして5つ目には、子供たちや保護者の方々にボランティアでこの祭典を支援していただくことであります。
 ことしは、折しも大阪市PTA協議会の設立50周年に当たります。PTA協議会は、戦後の新しい学制が施行されて以来、育友会からPTAに改称され、ボランティアとして学校教育を支え、子供たちの健全育成と教育を守り続けてこられました。設立50周年という節目の年に開催されるこの祭典で、PTA協議会にボランティア活動などでこの祭典を後援または協賛していただく団体として活躍していただきたいと考えます。教育委員会は、この小・中学生によるスポーツの祭典を開催するに当たり、どのように取り組んでいかれるのかお伺いいたします。
 次に、青少年の健全育成についてお伺いいたします。
 大阪府警察本部のまとめた平成11年の「大阪の少年非行」によりますと、刑法犯の50%を少年が占めており、殺人、強盗といった凶悪犯罪においても40%が少年の犯行であるなど、もはや非行と言うよりも犯罪の低年齢化・凶悪化が進行している現状にあります。このような状況に至った背景・原因については、私は、核家族化、少子化、都市化、情報化にあると考えます。
 核家族化により、子供の人格形成に最も大きな役割を果たすべき家庭の機能が低下していると言わざるを得ません。子供が学校から帰ってきたとき、だれかが家にいるのといないのとでは大違いであり、私の経験によりますと祖母が家にいてくれることにより、大きな安心感を得たものであります。また、大人が多いと、しつけの機会がふえるだけでなく、例えば親が子供をしかっても陰で祖父母がフォローしてくれるなど、絶妙のバランスでしつけをすることも可能となります。さらに、家事手伝いをすることにより、人の役に立つことの喜びを覚え、祖父母がいることにより、祖父母から孫へ日本の伝統や文化の継承も期待できると考えます。
 次に、少子化により、兄弟姉妹の関係で助け合ったり、けんかをしたりしながら、譲り合う、我慢する、時には自己主張するなど、人間関係の基本を学んできましたが、それができなくなってきつつあります。また、学校での友達づき合いにおいて、違った環境で育った人とのつき合い方の基本を学んできましたが、生徒数も減少し、ますますその機会が少なくなっていると考えます。さらに、都市化により遊び場がなくなったことで、子供同士の友情も薄くなりつつあります。人間関係の希薄化は、子供に限ったことではなく、地域社会全体の問題でもあります。地域社会における人間関係の希薄化により、子供が基本的習慣や社会性・協調性を身につけていくことがますます困難となってきております。
 また、情報化の進展により、情報の取捨選択、善悪の判断基準が十分でない子供たちが、インターネットなどを通じて露骨な性描写、凶悪犯罪などの情報を簡単に自分の部屋で見れるようになるなど、子供の健全な成長にとって極めて憂慮すべき環境となっております。
 現在の状況に至った第一義的な責任は家庭にありますが、このような社会的要因を市長はどのように考えておられるのか、また、次代を担う青少年の健全育成に向けた決意とあわせてお伺いいたします。
 次に、高齢者の生きがい施策についてお伺いいたします。
 私たちが毎日安心して生活できるのは、戦後の大変だった日本を今日まで立て直してくださった高齢者となられた方々のおかげであると私は思っております。その高齢者の方々に豊かな老後を過ごしていただけるよう努力するのは、私たち若者の当然の義務であり、感謝の気持ちでもあります。高齢社会を迎えた現在、今まで以上にこれからの高齢社会のあり方や高齢者の方々の老後の生き方について真剣に考えるべきであります。介護を必要とされる高齢者の方々の問題も大変重要ですが、これからの高齢社会を生き生きとした豊かな社会にするためには、介護を必要とされず元気に暮らしておられる多くの高齢者の生き方に注目した施策を進めていくことが極めて重要であります。
 このように、元気な高齢者が住みなれた地域において健康で充実した人生を安心して送っていただける社会をつくることが、今後の重要な課題であります。そのためには、健康づくりへの支援、スポーツの振興、文化活動の推進、地域における社会参加活動の推進、知識や経験を生かした就労への支援を軸に、地域社会に密着した具体的な施策の充実を図っていくことが必要であります。その際、地域の意欲的な高齢者が自主的に社会参加活動を通じて行うさまざまな生きがい活動への取り組みを促すためのきっかけづくりに努め、高齢者が多くの活動メニューの中から主体的に自分に合った生きがいを選択し実践していくという仕組みが望ましいと考えます。
 一方、家に閉じこもりがちな方や活動の場を求めながら模索しておられる高齢者も多いかと思われますが、地域に身近な生きがいや健康づくりのための機会や場の提供など、具体的な支援策を講じていくべきであり、そのためにはまず、年齢に応じた高齢者のニーズや実態を把握することも必要ではないでしょうか。お元気な高齢者に対する施策のあり方について、市長の御所見をお伺いいたします。
 次に、商店街の活性化についてお尋ねいたします。
 商店街は、単に消費の場であるばかりでなく、地域の氏神様の祭りなどを支えたり、夜店の場を提供したりするなど、まちの顔とも言うべき大切な役割を担っておられます。しかしながら現在、商店街を取り巻く環境は、景気の低迷が続く中、消費者の価値観やライフスタイルの多様化に伴うニーズの変化、さらには大型店やコンビニエンスストアなどの新しい業態店の進出など、極めて厳しい状況にあり、商店街の衰退傾向も高まっております。このままでは商店街に空き店舗が増加し、商店街の基本である商い機能の低下や商業集積としての魅力の減退を招き、まちから商店街が消える事態すらも懸念されます。商店街の果たしてきた役割から、商店街の崩壊はコミュニティーの崩壊にもつながりかねない大きな問題であり、まちづくりという観点からも早急に有効かつ的確な対策が望まれます。
 本市では、従来からアーケード設置やカラー舗装といった共同施設の整備支援はもとより、商店街のにぎわいをアップさせるためのイベントへの支援など、他都市よりも充実した施策を種々展開し、積極的に商店街に対する支援策を講じてこられましたが、こうした厳しい状況を考えると、より一層の対策が必要ではないでしょうか。商店街が今後とも活力を保持し発展していくためには、言うまでもなく各商店における経営の安定化が重要ではありますが、今日流通分野においても進展の著しい情報化への対応策も必要であると考えます。
 そこで、来年1月に開業が予定されている大阪産業創造館の事業においても、きめ細かな経営や融資などの相談はもとより、中小小売業の情報化への対応についても充実を図るべきだと考えます。さらに、商店街の活性化については、何よりも商店街が自主的に地域特性に合った形で推進していくことが望まれます。本市としても、支援策を講じるに当たっては、まず空き店舗を初めとする商店街の現状を早急に把握するとともに、さまざまな支援策について周知を図り、さらに振興策のメニューづくりなど、きめ細かい相談・支援に応じる体制を確立し、広く福祉やまちづくりとも連携した形での総合的な商店街活性化支援が必要であると考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。
 次に、地域防災計画の推進についてお伺いいたします。
 阪神・淡路大震災から5年が経過し、国においては阪神・淡路復興対策本部が設置期限を迎え、2月末に解散し、関係省庁の連絡会議により施策が引き継がれることになりました。しかしながら、私たちはあの阪神・淡路大震災の教訓を忘れることなく、日ごろからいざというときのための備えを十分にしておく必要性をいま一度確認しなければなりません。特に震災による被害を最小限にとどめるためには、発生直後の迅速かつ的確な情報の収集と効果的な災害応急活動の指揮・命令をとる組織体制をより強化することが重要であります。
 また、被災時にすぐ必要となる食糧、水、毛布、医薬品などの生活必需品を蓄えることにより、市民の方々に安心感を持っていただくことも重要であります。とりわけ飲料水については、震災時において供給が大変困難となり、市民生活に大きな支障を来したことなどから、広域避難場所となる大規模公園に設置される飲料用の耐震性貯水槽を一日も早く設置していく必要があります。
 さらに、地域における自主防災体制の充実強化が、阪神・淡路大震災の貴重な教訓として得られたところであり、地域の方々が使用するジャッキやバールなどの災害救助資器材や消火用の耐震性貯水槽、可搬式ポンプの設置などが実施されておることは十分承知しております。資器材の充実はもとより、これらを有効活用するために、市民の方々に対する防災知識や技能の普及啓発は特に重要であると考えます。現在取り組んでおられますこれら資器材の使用方法の講習や応急手当ての普及活動を積極的かつ継続的に推進していくことが、多くのとうとい命を救う上で重要なかぎになると考えます。地域防災計画の推進について、市長の御所見をお伺いいたします。
 次に、将来を展望したまちづくりについてお尋ねいたします。
 まちづくりを進めるに当たり、確固たる基盤整備が重要であります。基盤整備にはさまざまな手法がありますが、その中でも現在の居住環境を大きく変えることなく総合的なまちづくりができる手法として土地区画整理事業があり、本市でも現在8地区で事業が施行されており、市域面積の約50%の区域で整備をされていると聞いております。しかしながら、いくら面的な整備が行われようとも、例えば鉄道線が市街地を分断していると一体的なまちづくりが阻害されます。このような課題を解消するため、本市では、連続立体交差事業に取り組まれております。鉄道の立体化により踏切が除去されると、踏切事故がなくなり、交通が円滑化され、人の移動や物流の点で経済効果も出てきます。また、高架下を有効利用することにより、地域の活性化が図られることにもなります。
 ところで、阪急淡路駅周辺において、大阪外環状線新駅計画、土地区画整理事業、阪急京都線・千里線連続立体交差事業、住宅関連事業などが同時に実施されております。また、この付近の関西電力の高圧線による地域分断もまちづくりの大きな課題であると思っておりますが、ともかく商店街を含む密集市街地でこのような複数の手法がセットで取り組まれるのは初めてと聞いております。淡路駅周辺のまちづくりは、21世紀を展望することはもちろん、22世紀まで見据えたまちづくりのモデルケースにするぞというぐらいの意気込みで進めていくべきであると考えます。単に町並みを整え、鉄道を高架にするだけというのではなく、これからは災害に強い、バリアフリー、環境にやさしいなどの視点が今まで以上に必要となってくるのではないでしょうか。
 駅前広場と一体となった緑豊かな公園の整備や、骨格となる道路の整備により、防災空間としての機能も備えた災害に強い基盤づくり、高圧線も含めた電線類の地中化、段差の少ない歩道の整備や新たな新駅へのエレベーターやエスカレーターの設置など、バリアフリーにも配慮し、道路の舗装については、環境にやさしい、排水性にもすぐれた、道路の騒音も低減できる高機能舗装にするなど、ぜひこのような視点を持って都市基盤整備事業を進めていただきたいと考えますが、淡路駅周辺のみならず、これら事業手法を活用した今後のまちづくりについて、市長の御所見をお伺いいたします。
 次に、循環型社会の構築についてお伺いいたします。
 我が国を初め先進工業国は、膨大な量の化石燃料など有限の資源を大量に使い、工業生産を拡大させてまいりました。物にあふれた豊かな消費生活がもたらされた反面、自然の生態系の中で分解できる量をはるかに超える大量の廃棄物が排出され、大気汚染、水質汚濁といった都市公害や廃棄物問題が激化する一方、酸性雨、地球温暖化など、地球環境の汚染が進む結果となりました。人類が科学技術を駆使し、より経済発展を目指そうとすればするほど、環境の破壊が深刻さを増していったのであります。これまでの大量廃棄型社会経済システムから脱却し、現代社会を持続可能な、環境に負荷を与えない、資源と物資が循環する社会経済システムへ転換していかない限り、私たち人類に未来はありません。このような循環型社会の構築は、まさに時代の要請であると言えます。
 国においても、環境庁、厚生省を初め、通産省や農林水産省などの各省庁が循環型社会づくりに向けた広範囲な検討準備を進めていると聞いております。生産、流通、消費、廃棄の各段階でいかに廃棄物の発生を抑制していくか、さらに排出された不要物の再利用・リサイクルをいかに進めていくかが今後の大きな課題と言えます。深刻の度を増す廃棄物問題を解決するかぎは、循環型社会の構築にあるのではないでしょうか。本市においても、循環を基調とした持続可能な環境先進都市を実現していくことは、オリンピック招致を目指す上でも極めて重要な問題であり、循環型社会の構築に向けた積極的な取り組みが求められております。
 しかしながら、最近、全国的な状況として、市民の協力のもとに分別収集されたペットボトルの再商品化が進まないといったことや、古紙等の集団回収も引き取り価格の低迷で継続が困難になるといった深刻な事態も耳にするところであります。リサイクルの輪がつながり資源が循環するシステムが効果的に機能するためには、再生品の市場ルートを整備するとともに、市民や事業者が再生品の利用に努めていくことが重要であります。本市においても、再生品の需要拡大の方策を含め、ごみの減量化・リサイクルの一層の推進を図るべきであります。
 ところで、このような減量・リサイクルの努力を行った後に、最終的に排出されるごみについては、市民の生活環境を守るという意味からも適正に処理をされなければなりません。この場合、ごみを衛生的に処理し埋立処分量を減らすなどという観点からも、今後とも東淀工場を初め、ごみ焼却工場の計画的な建替整備が必要になると考えますが、ダイオキシン類削減対策など、ごみ焼却に伴う環境への影響をできるだけ最小限にとどめるためには、大気汚染防止法や、廃棄物処理法の規制基準に甘んじることなく、より積極的な削減努力を行わなければなりません。また、焼却工場が市民に受け入れられ、地域と共存していくためには、より環境に配慮した取り組みを進める一方、新たな工場の整備に当たっては、これまで以上にエネルギーの積極的な回収利用を図るとともに、リサイクル施設や環境教育を初めとした社会教育的な施設としての充実を目指すなど、多様な機能を備えた地域のシンボルとなるような付加価値の高い施設にすべきだと考えます。
 一方、量にして一般廃棄物の8倍とも言われている産業廃棄物への適切な対応についても、循環型社会を構築する上での重要な柱であります。しかしながら、瀬戸内海の豊島を初め、産業廃棄物の不法投棄による深刻な環境汚染や、全国各地で繰り広げられている産業廃棄物処理施設の設置をめぐるさまざまな紛争など、産業廃棄物をめぐる事件には枚挙にいとまがなく、産業廃棄物対策は一層混迷の状況を呈しております。さらに、ダイオキシンによる汚染やポリ塩化ビフェニールを初めとする有害化学物質などへの適切な対応も必要であり、文字どおり課題は山積いたしております。本市においても、循環型社会を目指す取り組みの一つとして、産業廃棄物対策をより一層推進していくべきだと考えます。
 また、産業廃棄物ゼロという新たな産業社会のあり方を探り、循環型産業社会システムの構築を目指すための手法の一つとして、国連大学が推進しているゼロ・エミッション構想があります。これに呼応して、近年、企業においても国際環境規格ISO14001 の取得や廃棄物ゼロ工場などの取り組みも活発化しつつあります。
 一方、このような個々の企業などの取り組みから、より大きな広がりとして資源の循環を考えていこうという具体的な実践がエコタウンの考え方であると認識をいたしておりますが、この事業は廃棄物処理施設の集約化を図るとともに、新たな環境ビジネスの創造に寄与するものであり、本市においても実現に向けて積極的な取り組みが必要であります。エコタウン事業の推進のため、本市全体として関係部局が連携して、英知を集め、早急な研究・立案の作業を行っていくべきであります。
 取り組むべき課題は山積いたしておりますが、地球環境に負荷を与える現在の社会経済システムを持続可能な循環型に構造転換していくことは、我々20世紀に生きる世代の責務と言えるのではないでしょうか。来るべき21世紀に向け、よりよい環境を子供たちに引き継いでいくため、循環型社会の構築に向けての市長の御所見をお伺いいたします。
 最後に、国旗・国歌についてお尋ねいたします。
 皆様御存じのとおり、昨年8月9日に国旗及び国歌に関する法律が成立し、8月13日に施行されました。この法律では、第1条、国旗は日章旗とする、第2条、国歌は君が代とするとはっきりと明記されております。しかし、法律が施行されるまでもなく、私たちの国旗は日章旗、日の丸であり、私たちの国歌は君が代であることは、この場で改めて申し上げるまでもありません。断じて侵略戦争などの象徴ではなく、まさに平和の象徴以外の何物でもないと確信をいたしております。
 2008年に世界各国の方々をホスト役として招待し、地球規模のスポーツ大会を開催しようとしている国民が、市民が、自国の国旗・国歌に誇りを持てないでどういたしましょうか。また、自国の国旗・国歌に誇りを持って来阪される外国の選手に対して、どのように接し、どのように開催国の国旗・国歌を説明されるのでしょうか。外国の例でございますが、海外からの来訪者があった場合には、民間の方でも相手国の国旗を掲揚し歓迎の意をしておると聞いております。こうした点からも、国旗や国歌は国際交流を進める上で大きな役割を果していると考えます。外国の国旗や国歌に敬意をあらわし、尊重することができるためには、まず自国の国旗・国歌について正しい認識を持ち、尊重する気持ちを養うことが必要であります。
 現在、市役所本庁舎では毎日国旗が掲揚されており、大変うれしく思うところであります。市の関係施設におきましても、本庁舎と同様に国旗を掲揚していただき、また、本市主催の行事におきましても、まず国旗の掲揚から行っていただきたいと考えます。この法制化を機に、大阪市は率先して国旗掲揚・国歌斉唱を行い、今まで以上に市民に広く親しまれるよう一層の努力をすべきではないでしょうか。市長にお伺いいたします。
 続いて、学校教育についてお伺いいたします。
 21世紀を担う子供たちに国旗・国歌の由来、また近代史を中心とした日本の歴史について、社会や音楽の授業の中で正しく指導していただきたいと、多くの方々が望んでおられます。我が国においても、世界の国々に恥ずかしくないよう、自国及び他国の国旗・国歌が同様に尊重されるよう指導していかなければなりません。このことは子供たちが世界の人々から信頼されるための最も基本的なことであり、国際社会のエチケットでもあります。日本人としての誇りを持って国際社会に臨めるよう、国旗・国歌について正しい認識を持ち、尊重する態度や気持ちを養っていかなければなりません。
 学校教育の基準を定めた学習指導要領には、社会や音楽を初めとする教科の指導においても、また入学式や卒業式など学校行事全般の特別活動においても、国旗・国歌を正しく指導するよう示されております。教育委員会におかれましては、学習指導要領に従って間違いなく指導していただきたいと思いますが、国旗・国歌に関する法施行を受けてどのように取り組まれるのか、教育委員会にお伺いいたします。
 以上、オリンピックを開催するにふさわしいまちづくりができているかという観点から質問をさせていただきました。磯村市長の明快な御答弁をお願いいたしまして、自由民主党大阪市会議員団を代表いたしましての私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。
◎市長(磯村隆文君) ただいまの床田議員の御質問に対しまして、お答えを申し上げます。
 オリンピック招致についてでありますが、今後の招致活動を進めていくに当たっては、オリンピック精神の原点に立ち返るべきであるという議員の御指摘は非常に重要なことであり、私も全く同感であります。先月、ローザンヌでの立候補都市への説明会で当面の新しい招致活動のルールが発表されましたが、その中で、「IOCはすべての立候補申請都市とそのNOCにこの競争が尊敬、友情、そしてフェアプレーをうたった最高のオリンピック精神に従って行われるオリンピック競技であることを常に忘れないよう期待するものである」と述べており、IOC自体がオリンピック精神の原点であるフェアプレーの精神に立ち返ることを宣言しています。招致活動自体も、この精神に則したものにしなければならないのであります。
 私は、これまでから21世紀の大阪に明るい希望を、青少年や市民に夢と感動を与えるために、平和の祭典であり、世界最高のスポーツ大会であるオリンピックを招致すると申してまいりました。近代オリンピックが 100年以上にわたって続いてきましたのは、オリンピックが単なる競技大会ではなく、背景にある平和でよりよい世界の建設という崇高なオリンピック精神が世界中の共感を得ているからであると思っております。正式に国際舞台のスタートラインに立った今こそ、本来のオリンピックの意義、すばらしさに我々市民は共鳴し、ぜひ大阪でオリンピックを開催したいという熱意を世界にアピールすることが重要であると考えております。
 今後の招致活動につきましては、ルールに従うというフェアプレーの精神は当然のことでありますが、議員御指摘のように、招致活動自体が21世紀の招致活動のモデルになるようにしたいと思いますし、それにより大阪が評価され、招致・開催が実現すると考えております。私が先頭に立って積極的な招致活動を推進し、議員の皆様方を初め市民こぞってオリンピックムーブメントに賛同し、2008年大阪オリンピックの実現に向けての御支援をお願いいたします。
 市民スポーツの振興についてでございますが、本市では、これまで中央体育館、長居陸上競技場を初めとする国際級競技施設の整備を行うとともに、市民が身近で日常的にスポーツ活動のできる場として、各区に1館、スポーツセンターと温水プールの設置を進めており、現在スポーツセンターが22区、温水プールが10区で供用されております。一方で、そうしたスポーツ施設を単なる場の提供に終わらせないよう、施設を活用した市民参加型事業への取り組みも進めてきており、例えば中央体育館やスポーツセンターでは、一般開放の日を設け、気軽にスポーツに参加できる機会を設けておりますし、さらにスポーツセンターではスポーツ教室、温水プールでは水泳教室といった事業も行ってきております。今後も引き続き、市民が積極的に、またさまざまな形でスポーツ活動にかかわっていけるような施策を拡充させることにより、市民のオリンピック招致気運を盛り上げることにもつなげてまいりたいと考えております。
 本市が開催を目指しているオリンピックを初めとする国際競技大会は、そこで繰り広げられるトップレベルのスポーツシーンが見る人に感動を与え、それだけでも大きな価値があるものですが、特に子供たちにとっては、その感動がスポーツに対する大きな動機づけになるものであります。こうした子供たちのスポーツに対する感動や熱意を現実のものとしてはぐくむシステムが必要となりますが、学校の部活動だけでは昨今の少子化の流れの中で十分にこたえることが難しくなりつつある状況にあります。
 そこで、これからは地域が主体となって積極的にスポーツ振興に取り組むことが重要であると考えております。地域におきましては、既に体育厚生協会や体育指導委員の方々が長年にわたるさまざまな活動を通じて地域スポーツの振興、市民の健康づくりに大きな貢献をされておられますが、さらに一歩進め、両団体との連携も図りながら、子供のころからいろいろなスポーツに親しみ、自分に合った種目を見つけ、その才能を伸ばせるような環境を身近につくってまいりたいと考えております。
 このような課題に対し具体的に取り組むために、国も提唱しております地域に根差した総合型地域スポーツクラブの育成・支援について検討してまいりたいと考えております。この総合型地域スポーツクラブは、複数の種目について、子供から高齢者まで、また初心者からトップアスリートまで、幅の広い地域の方々が質の高い指導者のもとで活動できるスポーツクラブで、地域住民が自主的に運営することをその特徴としております。実現に向けましては、今後、学校の部活動や競技団体、民間スポーツクラブなどとの調整や連携、活動場所や指導者の確保、クラブ運営主体の確立など難しい課題が多くありますが、モデル事業を実施し、試行錯誤を繰り返しながら、本市の実情に応じたシステムづくりに取り組むとともに、地域に根差した活動を目指しているセレッソ大阪との連携を図るなど、その内容の充実にも十分留意してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、このような取り組みを通じ市民スポーツのすそ野を広げ、スポーツパラダイス大阪の実現を図ることにより、オリンピック等でのメダリストが一人でも多く市民から生まれることを期待するとともに、ハード・ソフト両面にわたりスポーツに親しめる環境づくりに引き続き努力をしてまいります。
 小・中学生によるスポーツの祭典につきましては、後刻、教育委員会よりお答え申し上げます。
 青少年の健全育成についてでございますが、近年、青少年が犠牲となる痛ましい事件が発生している反面、青少年による犯罪の低年齢化・凶悪化が問題になっております。ただいま議員があげられました青少年が現下の状況に至った背景につきましては、私自身も基本的に認識を同じくいたしております。社会全体のモラルの低下、核家族化、少子化、都市化等とも相まって、家庭や地域の教育力が低下し、子供に対する基本的なしつけがおろそかになっていること、幼いころから多様な人間関係を経験する機会が少なくなっていること等が原因と考えております。特に、子育ての基盤であるべき家庭において生じています過保護や過干渉、育児不安の広がりやしつけへの自信喪失などの問題は座視できない状況にありますが、これらの責任を家庭だけに押しつけるのではなく、子供を社会全体ではぐくんでいく意識の醸成、システムづくりが重要であると考えております。
 このような中、本市では、平成10年3月に「明日を担う子どもたちがすくすくと育つまち大阪」を基本理念とする「大阪市児童育成計画〜なにわっ子すくすくプラン〜」を策定し、計画の推進に全庁を挙げて取り組んでいるところでございます。とりわけ家庭・学校・地域の連携が重要であるとの認識に立ち、地域における子供の健全育成に向けた組織づくりを当面の重要課題の一つと位置づけ、広範な団体や関係機関の御協力を得て、地域の子供は地域で守り育てることを趣旨とした青少年育成推進会議を既に各区に設置していただいたところです。現在、中学校もしくは小学校下において、校区を単位とする推進会議の地域レベルのネットワークづくりを進めていただいているところであります。開かれた学校づくりの積極的な推進とあわせまして、子供・大人双方に対する意識調査やニーズ調査を行うなどの実態把握を行い、地域実情に応じた実効性のある支援策を講じ、家庭・学校・地域のより一層の信頼関係を築いていく中で相互の連携強化を図っていくことといたしております。
 また、情報化につきましては、議員の御指摘のとおり、光と陰の部分が存在し、21世紀を見据えた情報教育が必須であります一方で、青少年の健全育成環境に有害な部分が存在するのも事実でございます。特にインターネットの陰の部分につきましては、情報の流通規制が困難である等の特性もあり、重大な問題と認識いたしております。今後とも青少年の自己実現を支援し、青少年が将来に夢や希望を持ち得るよう、児童育成計画の着実な推進を図るなど、文字どおり次代を担う青少年の健全育成に全力を傾けてまいる所存でございます。
 高齢者の生きがい施策についてでございますが、介護を必要とする高齢者に対する施策とともに、介護を受けることなく元気に暮らしておられる8割から9割を占める多くの高齢者に対する施策が重要であり、このような元気な高齢者が社会において積極的な役割を担い、充実した高齢期を過ごせるようにしてまいる必要があります。そのため、地域における高齢者のさまざまな生きがいづくりや社会参加活動がより幅広く展開されるよう、生きがい施策の推進に努めてまいることが重要であると考えております。
 その際、高齢者が身体的、精神的に、また経済的な状況にも幅のある多種多様なニーズを持った世代であることに十分配慮し、画一的なものではなく、世代間交流の考え方も柔軟に織り込んだ多様な活動のメニューと機会を用意し、高齢者が住みなれた地域で幅広く選択し、気軽に取り組めるよう、今後の施策を講じてまいる必要があると考えております。したがいまして、高齢者に担っていただく社会的役割については個人差があることから、活動の範囲、内容も個人のレベルに応じたさまざまな選択肢が提供されるべきであります。
 そのために、まず、元気な高齢者の意識や実態を把握する調査を、内容や方法について工夫の上、実施してまいりたいと考えております。その結果を踏まえ、地域の高齢者に多様な活動のメニューを提供できる仕組みを整え、整備を進めていくこととしております(仮称)いきいきエイジングセンターの事業運営にも生かしてまいりますとともに、新大阪市高齢者保健福祉計画に基本方針の一つとして掲げております健康でいきいきとした豊かな生活を実現するための具体的な方策を取りまとめてまいりたいと存じます。
 いきいきエイジングセンターでは、生きがい施策の中核施設として、多くの生きがい活動の事例を集約して提供し、体験していただくことによって、地域における高齢者の自主的な活動を担い、広めていく人材の育成を図ってまいります。あわせて、高齢者の生きがいづくりと社会参加活動の意義やあり方を総合的に研究していくことにより、各区の老人福祉センターや老人憩の家などの既存施設を活用した地域での身近な生きがい活動がより一層促進されるよう努めてまいります。
 商店街の活性化についてでございますが、商店街は、身近な買い物の場として市民の消費生活を支えているばかりでなく、地域の歴史や文化の担い手として、人と人とが交流する潤いのあるコミュニティーの核として、大切な役割を担っております。しかしながら、今日、商店街を取り巻く環境は、景気の低迷に伴う消費の冷え込みに加えまして、コンビニなどの新たな業態の登場や消費者の購買行動の多様化など、まことに厳しい状況にあります。商店街の活性化には、それぞれの商店が消費者にとって魅力のある店づくりを工夫するとともに、商店街自らが地域の特性に合った特徴ある集積づくりを行うことが重要であります。
 このため本市では、個々の商店の経営支援として、平成13年1月に開業を予定している大阪産業創造館において、中小小売業に対する経営・融資等の相談に加え、これからの情報化社会に対応し経営の高度化につながる交流事業や情報関連セミナー等を実施いたします。空き店舗の増加は、商店街全体としての品ぞろえの欠如、にぎわい感の喪失など、商業集積の崩壊を招き、まちそのものの活力をも損なう大きな問題であります。本市では、既に平成9年度から空き店舗対策を実施したのを初めイベントへの支援など、さまざまな商店街振興策を講じてきたところでありますが、その後の商業環境の変化もある中、空き店舗の実態についても再度調査し、商店街の一層の活性化に結びつく有効な活用策について研究してまいりたいと存じます。
 また、ATC内の店づくり振興スクエアにおいて、引き続き現地へ出向いた相談を実施するとともに、新たに商店街のデザインについてさまざまな角度から情報提供を行うなど、機能の拡充を図ってまいります。さらに今後は、種々の支援策の一層の周知を行い、広くまちづくりの観点から全庁的に施策のきめ細かい連携を図り、商店街からの相談に的確に対応できるよう努め、地域コミュニティーの核として商店街がその役割を果たすよう支援してまいります。
 次に、地域防災計画の推進についてでございますが、阪神・淡路大震災後、本市では地域防災計画の見直しを行い、災害に強いまちづくりに取り組んできたところであります。議員御指摘のとおり、地震による被害を最小限にとどめるためには、発生直後の初期初動体制を迅速にとり、応急活動に取り組んでいくことが重要であることから、職員の参集制度を見直し、震度5弱で全職員が自動的に参集することとしたほか、市及び区の緊急本部員制度を設け、震度4で参集し、災害対策本部の立ち上げを行い、災害応急活動に取り組むこととしたところであります。また、毎年、大規模地震が発生した想定で、災害応急訓練を初め職員の非常参集訓練と災害対策本部の設置運用訓練を実施し、災害応急活動体制の充実強化に努めているところであります。
 備蓄物資については、災害時における避難収容の最大想定数を11万人から30万人に見直しを行い、これに対応できるよう、品目、数量の拡充を行っているところであります。特に飲料水につきましては、発生直後は水缶詰で対応するほか、広域避難場所に指定している大規模公園において飲料用耐震性貯水槽を設置し、応急給水の水源確保にも努めることとしており、今後とも積極的に整備の推進に努めてまいります。
 また、災害による被害を防止し軽減するためには、市民が自分たちのまちは自分たちで守るという防災意識を持ち、災害発生時には、地域の人々がお互いに協力しあい、助け合い行動する自主的な防災活動が行われることも重要であります。このような地域における防災機能を強化し活性化するために、災害救助用資器材の配備及び消火用の耐震性貯水槽や可搬式ポンプの設置を一層充実させるとともに、地域防災リーダーの訓練・研修並びに市民や事業所の方々を対象にした救命講習を引き続き積極的に実施して、自主防災組織の育成を図り、市民と行政が一体となった自主防災体制を確立し、安全な地域社会づくりに努めてまいります。
 将来を展望したまちづくりについてでございますが、大阪市は市制施行以来、都市基盤整備のさまざまな分野で先駆的な施策を展開するなど、常に全国に先駆け都市行政をリードしてきたと認識しており、土地区画整理事業や連続立体交差事業においても、全国の模範となる事業を進めてまいりました。この実績を踏まえ、将来のまちづくりにつきましては創意工夫を凝らし、住民が誇りに思い積極的に参加していただけるようなソフト面を重視したプロジェクトとして進めていかなければならないと思っております。また、縦割り的発想ではなく、各種まちづくり手法の重層的な活用や、既成概念にとらわれない柔軟な発想と行動が求められていると認識しております。
 このような視点に立ち、特に淡路駅周辺のような密集市街地では、土地区画整理事業、連続立体交差事業や従前居住者用住宅の整備などの複数の事業を組み合わせ、知恵を絞ることで、都市の再整備を効果的かつ計画的に進めることが可能になってまいりますし、また、大阪外環状線の整備による効果もまちづくりに波及していくことにもなるものと考えております。また、淡路駅周辺のまちづくりの進め方を生かして、平成12年度に新規で着工準備のための調査費を計上しておりますJR片町線・東西線の京橋付近の連続立体交差事業を中心としたまちづくりにおきましても、本市がリーダーシップをもって進めてまいります。さらに、御提案がありました電線類の地中化なども積極的に進めるとともに、高圧線の地中化の問題もまちづくりの観点から課題であると考えており、今後は電力会社へも継続的に問いかけてまいりたいと思います。
 まちづくりを進める上で、バリアフリー、環境にやさしい、災害に強いという視点は、今後ますます重要になってまいりますので、こうした観点を十分に踏まえまして、積極的に今後の大阪のまちづくりを進めてまいります。
 循環型社会の構築についてでございますが、大量生産、大量消費、大量廃棄を基本とした現代社会は、急速な経済発展の中で物質的な豊かさを追求してきた結果、廃棄物を増大させ、地球環境の汚染を引き起こし、さらには限りある資源の枯渇が進むという極めて厳しい状況に立ち至っております。このような社会経済システムの転換を図り、持続可能な循環型、環境との共生型を基本に据えた新たな社会経済システムに変革していくことは、現在、極めて大きな課題となっており、国や自治体においても、こうした考え方に立脚して循環型社会を目指した取り組みが進められているところであります。
 本市におきましては、これまでから資源ごみの分別収集や多量排出事業者への減量指導など、各種のごみの減量・リサイクルに積極的に取り組んできた結果、ごみは顕著な減量傾向を示しておりますが、さらに引き続き容器包装リサイクル法に基づくプラスチック製容器包装廃棄物の分別収集に向けた取り組みなど、その一層の推進に努めてまいります。また、市民や事業者が主体的に減量・リサイクルに取り組んでいただくことがとりわけ重要でございますので、資源集団回収団体やごみ減量に自主的に取り組んでいる市民組織などへの支援、リサイクルプラザの運営など、社会的なシステムづくりにも取り組んできたところであり、今後ともその充実を図ってまいりたいと考えております。
 再生品の需要拡大についても、積極的に取り組むべき課題であります。本市では、資源集団回収団体に対する再生品の支給制度を設け、利用拡大に努めるとともに、事業者に対し再生品を利用するよう指導を行うほか、大阪市自らも環境に配慮した事務事業を進める観点から、庁内環境保全行動計画(エコオフィス21)を策定して、庁内のコピー用紙に再生紙を利用する取り組みや、事務用品に再生品を採用するといったグリーン購入に努めているところであります。
 ごみ焼却工場における環境保全対策につきましては、ダイオキシン類のみならず窒素酸化物などの有害物質についても排出を極力削減し、環境への負荷の低減に積極的に取り組んでまいっておりますが、工場の建て替えに当たっては、さらに最新の技術を導入し、排出基準を大幅に下回るよう努め、環境の保全に万全を尽くしてまいります。
 さらに、環境に配慮した取り組みの大きな柱として、昨年12月に市役所本庁舎においてISO14001 の認証を取得いたしましたが、引き続き平成12年度には西淀工場においてISO14001 の認証を取得することとしており、以降、すべての工場での取得を目指したいと存じます。また、新たな工場の建設に当たりましては、斬新なデザインの採用や緑化を推進し、周辺環境との調和に努める一方、ごみ焼却余熱を利用した電力の売却など、都市のエネルギー源としての活用をより積極的に進めるほか、リサイクル施設としての充実を図るとともに、ごみ問題、環境問題などの理解を一層深めていただけるような機能を加味した付加価値の高い工場建設の実現に向け努力してまいります。
 産業廃棄物対策も循環型社会の構築に向けての重要な課題であり、現在、国におきましても、排出事業者責任のより一層の明確化を含めた指導行政の強化に向け、廃棄物処理法の改正作業が進められているところでございます。本市では、建設系廃棄物や廃プラスチックを初めとした産業廃棄物につきましては、その約50%が再利用されている現状にありますが、廃棄される量が膨大でありますので、今後、国の動向を注視しながら、減量・リサイクルや適正処理の一層の推進に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 生活環境への影響が危惧される有害化学物質を含有した産業廃棄物につきましては、その適正処理に向け、積極的に対応する必要がございます。特にPCBにつきましては、昭和47年に使用が中止となり、適正保管が義務づけられて今日まで約30年が経過いたしておりますが、平成9年の廃棄物処理法の改正に伴い、化学分解処理が認められるようになったところでございます。しかしながら、PCBの化学分解処理は緒についたばかりであり、解決しなければならない問題が多々ございますので、平成12年度においてPCB処理検討委員会を発足させ、安全かつ早期の処理を行ってまいりたいと考えております。
 また、循環型社会づくりを目指す取り組みの一つとして、ゼロ・エミッション構想がございますが、この構想に行政がいかに関与できるかという試みとしては、通産省が推進しておりますエコタウン事業がありますので、これも廃棄物の適正処理や資源リサイクルの観点から有効な手段の一つであると理解しているところでございます。一方、環境問題が重視される中、事業者自らが環境に配慮した事業活動に積極的に取り組む機運も高まるなど、今後、リサイクル関連企業などの環境ビジネスが発展することが予想されるところでありますが、エコタウン事業につきましては、その必要性や実現の可能性も含め議論すべき課題が多々ございますので、今後庁内に関係局による横断的なプロジェクトチームを発足させ、十分論議を尽くしてまいります。環境に負荷を与えない循環型社会の構築は極めて重要な課題であると認識しておりますので、今後、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
 国旗・国歌についてでございますが、昨年8月、国旗及び国歌に関する法律が制定され、これを機にさまざまな議論がなされ、国旗・国歌について改めて見詰め直すよい機会になったと思います。国旗・国歌は、いずれの国におきましても国家の象徴として大切に扱われているところであります。21世紀を目前にして国際化が急速に進んでいる今日、自国の国旗や国歌についての正しい理解と、これを尊重する心をはぐくむとともに、他国の国旗・国歌についても自国の国旗・国歌と同様に敬意を払う心を育てることは、我が国が国際社会の一員として活躍するためにも必要不可欠であると思っております。
 本市では、国際的なスポーツ大会が数多く開催されておりますが、スポーツの国際親善試合などを見ましても、試合前には双方の国の国旗掲揚と国歌斉唱を行い、選手も観客も一体となって相手国に敬意を表するなど、国旗・国歌は国際親善に役立っているところでございます。先ほど外国の例のお話がございましたが、大阪市でも、海外から賓客が来庁された折には、本庁舎の正面玄関に日の丸とその国の国旗を掲揚いたしまして歓迎の意を表しているところでございますし、また、庁舎における国旗の掲揚につきましては、本庁舎だけでなく、最近では多くの区役所などでも国旗の掲揚を行っているところでございます。
 私は、市民一人一人が国民としての誇りと親しみを持って国旗を眺め、国歌を斉唱するという状況におのずからなることが望ましいと考えておりまして、今後さらに国際的なスポーツ大会の取り組みなどを通じまして、国旗の掲揚等に向けて市民の理解が得られるよう努めてまいりたいと考えております。
 学校教育における国旗・国歌の指導につきましては、後刻、教育委員会よりお答え申し上げます。以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
◎教育長(玉井由夫君) 小・中学生によるスポーツの祭典についてお答え申し上げます。
 小・中学生によるスポーツの祭典は、スポーツの振興を図るとともに、子供たちのオリンピックへの関心を高め、オリンピック招致の気運を盛り上げることを目的として開催するものでございます。2008年にオリンピックが大阪市で開催されることとなりましたら、今の小中学生が選手として、ボランティアとして、さまざまなところで活躍していることと考えられますし、期待もいたしております。そのためにも、このスポーツの祭典を通して子供たちがオリンピックをより身近なものとして実感し、オリンピックへの夢と希望を抱くよう、その内容について工夫いたしてまいります。
 開催は平成12年9月を予定し、大阪市中央体育館で、実際のオリンピックに準じた総合開会式を 5,000人の子供や保護者、市民の参加を得て開催したいと考えております。この開会式では、選手団の入場行進や開会宣言のほか、小・中・高校生の合同吹奏楽によるオリンピック賛歌の大合唱を企画いたしております。このセレモニーに続いて、元オリンピック選手と子供たちの交歓会や和太鼓の演奏を行うとともに、PTAや市民などの参加者が一体となり、臨場感あふれる華やかで楽しいプログラムや演出を考えております。総合開会式を通して、子供たちにオリンピックへのあこがれと新たな感動、感激を与え、スポーツへの関心や興味を高め、このスポーツの祭典に参加する楽しみや喜び、意欲がわくように計画してまいります。
 翌日からの競技は、中央体育館や長居陸上競技場などの大規模競技施設を会場として、子供たちや保護者、市民の熱い声援のもと、小中学生の熱戦を繰り広げたいと考えております。また、子供たちが運営面などでボランティアとして参加し、このスポーツの祭典を支える喜びを実感し、さまざまな形でスポーツへのかかわりを体験してほしいと考えております。
 設立50周年を迎えられた大阪市PTA協議会には、このスポーツの祭典の開催に当たり協力をお願いしたいと思っております。また、子供たちや保護者のほか、多くの市民に関心を持ってもらい、会場に訪れてもらえるよう、早い時期から広報活動を展開してまいります。さらに、この祭典を盛り上げるため、小中学校の写真部や新聞部の子供たちの取材による写真展や新聞の速報やコンクール等を企画するほか、多様な情報の提供に努めるなど、さまざまな取り組みを工夫し、所期の目的が十分達成できるよう努力してまいります。
 次に、学校におきます国旗及び国歌の指導についてお答え申し上げます。
 21世紀の国際社会を生きる子供たちにとっては、自分が生まれ育ったまちや国の伝統や歴史に愛着を持ち、国を愛する心とともに誇りと自信に支えられて他国の人々と理解しあい、協力しながら生きることは、基礎的な資質として大切なことであります。そのような資質を持った子供たちを育てるために、国旗・日章旗及び国歌・君が代について、その由来や歴史とともにその意義について子供たちが正しく理解し、平和を希求する我が国の象徴として、他国の国旗及び国歌とともに尊重する心情や態度を育てることは、大切な教育上の課題であります。
 学習指導要領に示されている社会科や音楽科などの教科指導におきましても、国旗及び国歌に関連する学習内容とともに、国旗や国歌に親しみが持てるよう十分に指導してまいります。また、このような学習の実践の場として、学習指導要領に沿って、すべての学校で入学式や卒業式などにおいて国旗が掲揚され、国歌が斉唱されるよう今後とも指導してまいります。以上でございます。よろしくお願いいたします。