平成12年6・7月常任委員会(民生保健) - 06月29日−01号

◆床田正勝委員 自由民主党の床田でございます。
 先ほどの民生局さんの事業説明におきまして、大阪府の補助制度のもとに実施されておられる老人医療費の一部負担金助成事業につきまして、府が老人保健制度や介護保険制度における国の考え方との整合性を図る観点のほか、社会経済情勢の変化や他府県制度との比較などを理由に本年8月1日から助成対象を変更することに伴い、その影響額が大きいこと等から大阪市におきましても、府と歩調を合わせ同様の内容で助成対象の変更を実施していきたいとの御説明がございました。これは、他の項目と事業概要の中で比べましても、事業執行の内容に変更を来すものがあると思われますので、何点か質問させていただきたいと思います。
 まず、本年8月1日に見直されるという大阪府の制度の変更内容を具体的にお尋ねいたします。
◎坂本民生局総務部保険年金課長 お答えいたします。
 本制度は大阪府の補助制度に基づき昭和58年から導入された制度であります。70歳以上の方が適用となります老人保健、あるいは一定の所得要件を設けて65歳から69歳の方を対象に実施しております老人医療費助成の対象者の方は、医療機関への受診の際には所定の一部負担を御負担いただいておりますが、うち市民税非課税世帯の方や重度障害の方、特定疾患の方などにつきましては、受診時に必要な一部負担金の助成を実施してまいりました。
 大阪府におきましては、平成12年8月1日以降本事業の見直しを行い、現行対象者のうち市町村民税非課税世帯の方を本事業の助成対象から除くことといたしております。
◆床田正勝委員 ありがとうございます。理解できました。
 さきの予算市会におきましては、府予算の動向を見きわめる必要がありましたことから、本年度の予算は府の見直し内容を考慮した形になっていないということでございました。ですが、府は市町村に補助をするだけで、実際に直接市民にサービスを提供するのは市町村であり大阪市であるわけでございます。この直接サービスを提供する大阪市にとりまして、今回大変大きな影響を受けることになるかと思います。
 また、聞くところによりますと、府におきましては福祉医療制度の補助率を切り下げる方針であると伺っております。府がやめるから大阪市もやめる、こういった一方的な認識を市民の方々に持っていただいては困りますので、先ほどの2点につきまして、これまで府に対して大阪市はどのように主体性を持たれて対応されてこられたのか、経過を教えていただきたいと思います。
◎坂本民生局総務部保険年金課長 お答えいたします。
 大阪府におきましては、平成11年9月に大阪府福祉施策の再構築について素案を策定いたしましたが、その中には平成12年8月からの老人医療費一部負担金等助成制度の見直しと、平成12年度から福祉医療制度の市町村補助率を一律2分の1とするとの方針を示しておりました。
 大阪市としましては、平成11年9月に市会において採択されました大阪府財政再建プログラム案に関する意見書の趣旨を踏まえ、府下市町村と連携を図りながら、大阪府市長会を通じまして大阪府に対して、過去の経緯に十分配慮し、説明と協議なくして一方的な廃止、見直しを行わないよう要望してまいり、さらに本年2月には大阪府市長会並びに大阪府町村長会の連名で、大阪府知事に対して、府内各市町村における平成12年度予算との関係等において多大の混乱が生じると思われるため再考するよう要望してきたところでございます。
 その後、大阪府におきましては、府下市町村からの意見を踏まえ市町村財政に配慮する観点から、市町村への補助率については平成12年度は据え置き、平成13年度以降補助率の改定を行うことと変更しましたが、老人医療費一部負担金等助成制度につきましては、当初の方針どおり平成12年8月1日から見直しを実施することとし、本年3月府議会で了承されたところであります。
 なお、府においては補助率の改定を行うこととしておりますが、一方的な見直しを行わないよう引き続き大阪府市長会を通じて大阪府に対して要望してまいりたいと考えております。
◆床田正勝委員 ありがとうございます。
 今まで事あるごとに要望していただき、また今後も機会があれば要望していただけるという、市としての主体性をしっかりお持ちいただいていることが、この場で確認できたと思います。
 ところで、この大阪府の老人医療費一部負担金等助成制度、この制度の見直しを受けまして、大阪市としてはどのように対応されるのか説明していただけますか。お願いします。
◎坂本民生局総務部保険年金課長 お答えいたします。
 大阪府は、高齢者御本人にも一定の負担をお願いするという老人保健法の趣旨や、サービスを利用する高齢者に原則1割負担を求める介護保険制度における国の考え方との整合性を図る観点のほか、少子高齢化の進展やバブル崩壊とともに府内総生産、府税収入ともに減少、横ばいになってきている社会経済情勢の変化や、65歳から一定の所得要件により一部負担金を助成しているのは大阪府のみであるという他府県制度との比較などを理由に、本年8月1日以降本事業の見直しを行うこととし、現行対象者のうち市町村民税非課税世帯の方を助成対象から除くことを3月の府議会において既に決定しております。
 大阪市におきましては、この大阪府の見直しを受けまして本事業のあり方について検討を進めてまいりましたが、国や府との考え方との整合性を図ることのほか、市単独で継続実施するというのは多額の負担が見込まれ極めて困難な状況でありますので、平成12年8月1日以降、府と同様の内容により、本事業における助成対象の変更を実施してまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。
◆床田正勝委員 ありがとうございます。
 今、さまざまな御説明をいただきましたけども、それらの理由から大阪市としてもやむを得ず府と同様に市民税非課税世帯の方を助成対象外になっていただくということでございますが、仮にそうなった場合、どのぐらいの方が影響を受けられるか教えていただけますか。
◎坂本民生局総務部保険年金課長 お答えいたします。
 本事業の対象者は平成12年度予算で13万7,100人と試算しておりますが、そのうち市民税非課税世帯の方は11万5,800人と見込んでおります。
◆床田正勝委員 ありがとうございます。
 11万5,800人、この方々は低所得者、すなわち市民税非課税世帯の方々が対象外になるということでございますが、これは非常に大きな見直しであるかと思います。
 これらの方々は、今まで医療機関の窓口において負担がなかったわけでございますが、これからは一定の金額、具体的には通院1回につき530円、月4回まででございます。あと、入院は1日1,200円、これらの額を負担していただかなければならないということになるわけでございます。これらの皆様方の影響につきましては、私たち自由民主党といたしましても最も心配しておるところでございますが、この一方で逆に、もし仮に継続していくとなった場合、大阪市の財政上の問題も含めてどのような問題が生じるかお聞かせいただけますか。
◎坂本民生局総務部保険年金課長 お答えいたします。
 仮に大阪市が府と同時期に助成対象の変更を行わずに8月1日以降も現行制度を継続実施した場合、平成12年度においては8月から3月までで46億8,000万円の事業費が必要となります。一方、平成13年度以降平年度ベースで見ますと80億3,000万円の事業費が必要となります。
 このように多額の負担が見込まれますことや、介護保険制度が原則1割負担となっており、こうした関連する制度との整合性を図る観点からも、医療にかかる費用についても一定の御負担をしていただく必要があると考えておりまして、府と同様に制度の見直しを図る必要があると考えております。
◆床田正勝委員 ありがとうございます。
 ただいまお聞きいたしますと、関連制度との整合性を図る観点などというお話がございましたが、これは表向きの話でありまして、実際にはこれは大阪府独自で行われておられる補助事業であるということ。または、これは府の条例で定められておることでございますので、府の執行につきましては大阪市の方から意見は言えても決定権や執行権は全くないこと。また、さらに予算的なことを言えば、今年度だけでも46億8,000万円、平成13年度以降につきまして平年度化すると80億3,000万円の莫大な費用がかかるということを考えますと、見直しを行うことは一定やむを得ないことかと考えるところでございます。
 例えば、この変更を8月から実施されるわけでございますが、仮に8月から実施しますと残り1カ月強しかございません。11万5,800人の方々が今回の見直しにより8月から対象外となられ、8月以降に65歳になられる方の中で市民税非課税世帯の方は、今後一部負担金助成制度に該当しなくなられます。このような状況の中で、市民の方々に民生局さんとしてどのように周知していかれる予定かお聞かせください。
◎坂本民生局総務部保険年金課長 お答えいたします。
 今回、対象となられる方々には直接に制度の変更をお知らせするはがきを郵送することといたしております。また、市政だより8月号に制度変更のお知らせを掲載することにいたしているほか、区役所窓口にお知らせビラを配置したり、各医療機関には周知ポスターの掲示をお願いするなど、市民、対象者の方への周知徹底に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆床田正勝委員 ありがとうございます。市民の皆様に混乱を来さないよう、きめ細かい周知をしていただくことを強く要望しておきます。
 そして、これからの福祉医療制度につきましては、それぞれの医療費助成制度の持つ意義を踏まえながら、市民の安心と安全を図るべく受益者負担や世代間負担の公平性を考慮しながら制度の見直し、改善を図っていくべきであると思います。
 国におきましても、老人医療費のあり方を含め、さまざまな医療保険制度の見直しが進められておりますが、引き続き医療保険制度の抜本的改正を要望していく必要があると思います。
 今回の老人医療費一部負担金相当額助成事業の助成対象の変更により、結果として大阪市の負担が軽減されることになるわけでございますが、その中で、話が若干変わりますが、その一方で少子・高齢化を迎えまして、自由民主党を中心に去る1月26日に少子化対策充実の申し入れを行い、若年層世帯の負担の軽減を図ってきたところでもあり、今後さらなる充実を図る必要があると、また別のところで思うわけでございます。
 今後、軽減された財源をどのように活用されますのか、ぜひここは局長様にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
◎寺川民生局長 ただいま委員の方から、将来に向けました福祉医療制度のあり方なり今後の方向、さらに抜本改革につきましても御指摘をいただいたわけでございますけれども、私どもといたしましても、時代のニーズに見合った改善が図られるべきだというふうに考えております。また、医療保険制度の抜本改正、乳幼児医療費助成制度の創設などにつきましては、市会の御協力をいただきながら、市民の健康を守る制度の確立のために国に対しまして要望いたしているところでございますし、また今後とも引き続きあらゆる機会を通じまして要望してまいりたいというふうに考えております。
 大阪市におきましては、高齢者施策を初めといたしまして児童、母子あるいは障害者施策などの充実を図りますために、先ほども説明いたしましたように各将来計画を定めておりまして、その着実な推進を図ってまいっております。これらそれぞれのプランの目標達成のためには、その財源の確保はもとよりでございますけれども、各種施策の遂行に当たっては一方で限られた資源を最大限活用して、より効率・効果的な運営を図る必要があるというふうにも認識いたしております。
 そのために、本事業の見直しに伴います財源につきましては、こういった各種施策の遂行に要する経費に充当して、市民の方々のそれぞれのライフステージに応じました、必要なときに必要な質の高いサービスが利用していただけるよう、きめ細かな安全ネットの構築に努めてまいりたいというふうに考えております。
◆床田正勝委員 局長、ありがとうございました。
 ただいま局長様の方より、本事業の見直しに伴う財源につきましては、安全ネット構築のための各種施策の遂行に要する経費に充てていきたいとの力強いお言葉がございました。財源の活用につきましては、今後誠意を持ってぜひ対応していただき、日ごろから市長が口癖のようにおっしゃってます安全ネットの構築に向け、さらなる努力をしていただきますことを要望いたしまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。